Vol.32 2005年3月30日  Digital Diffractive Opticsの翻訳本「デジタル回折光学」
Bernard Kress, Patrick Meyrueis [著],小舘香椎子 [監訳],
藤野誠/駒井友紀 [訳],MARUZEN & WILEY [出版]



【概説・序文】
コンピュータと光ファイバ通信の開発で始まった21世紀のマルチメディア情報社会で、超高速・大容量の光情報システムへの期待が高まり、光・電子間のインターフェイスや波面制御素子などの研究開発が進められている。これらの要求を満たす光デバイスとして、回折光学素子が注目されている。回折光学素子は、光の回折現象を効果的に利用し、情報の制御・操作に必要な強度、波面、波長、偏向およびこれらの複合機能を持つ高精度なデバイスである。分光学とともに発展した長い歴史とホログラフィやリソグラフィの進展により半導体レーザの大きさに見合ったマイクロオプティクスとしての優れた成果を生んでいる。本書は、回折効果の基礎理論から解説し、さらにデジタル光学の設計理論、作製から技術的な応用における最先端技術について記述している。また、光MEMS技術や集積化された導波路、微小屈折光学、マイクロオプティクスなどの新しい分野のデバイスやモジュールの実現について長期的な視点を含めて考察している。デジタル回折光学全体を網羅し、基礎から応用までを系統的に構成しているため、初めてこの分野を学ぶ学生や技術者、先端応用を期待する研究者にとってわかりやすい入門書となっている.



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